『山山』の衣裳デザインは、フランス生まれベルギー在住のコレット・ウシャールさん。KAAT×地点作品も『悪霊』(2014年)、『三人姉妹』(2015年)、『スポーツ劇』(2016年)、『忘れる日本人』(2017年)と、今回が5作目になります。稽古場でスケッチしたり資料を読んだりするコレットさんの姿もすっかりおなじみになりました。
ドストエフスキーやチェーホフはともかく、イェリネク『スポーツ劇』はフランス語訳が存在せず、書き下ろしとなる松原戯曲はもちろんフランス語版は存在せず、コレットさんにはもっぱらGoogle Translationを利用しての戯曲読解をお願いするという、本当に、無理難題を押し付けているわけですが、いつもニコニコと受け入れてくださる懐の深さ!
稽古場で俳優の動きをじっと見ながらそれぞれの身体に合わせて衣裳をデザインされるコレットさん。その提案から気づきをもたらされることも大きいです。稽古場で飛び交う言語がわからないからこそ、俳優の身体から読み取った情報がどのように伝わり、表出されてくるかということは時として大きなヒントになります。
さて今回、『山山』では実は「鬼」が大きなモチーフになっています。
どんな衣裳ができあがるのでしょうか。楽しみです!